受講者レポート
◾️2025年12月7日 企画・プロデュースコース③
テーマ:映画ビジネスの基礎知識
講 師:三谷一夫
今回のテーマは、「映画ビジネスの基礎知識」についての授業だった。受講者が映画のどのような分野をやりたいのか、どのような企画を持っているのか、また映画の興行収入は何に当てられているのかなど映画公開後の動きに重点を置き、授業が進められた。
まず、受講者1人1人がどのような企画を持っているのかを全体に共有していく。俳優クラスの授業をそのまま映画にしてみたいといったものや、耳が不自由な人や言語関係なく世界に通用するセリフがないもの、地元を舞台にしたの、今までドキュメンタリーや音がテーマの映画を作ってきたから群像劇を作ってみたいなど、この一瞬で興味深いたくさんの企画案が挙がった。これを受け三谷さんは「企画は何個あってもいい。アイデアはたくさん出るけど、それを具体化させていく事が大変。だが、始めてみないと始まらないのでこの機会に是非挑戦してほしい」と語った。
次に映画公開にあたっての話へ。映画を企画し、脚本を書き撮影するというだけでも3年はかかるため、公開までに相当な体力を使うものだと思っていた。しかし、公開後の動きこそ、大きなエネルギーを必要とすることを知った。スタッフの村山さんと受講生の中に1人、自身の大学の卒業制作を劇場公開に向けて動いている途中らしく、「配給のことは大学では学ばないから、初めての事で分からない事が多い。予告編やフライヤーデザインを外部に依頼するとお金がかかるため自分たちでできるところは全て自分たちで賄っている」と話があった。公開後にも資金は必要で、どの映画館に上映してもらうかの交渉や広報活動など、映画を観客に届けるための作業が続いていく。
興行収入の話では、興行収入◯◯億円!とよく目にする。制作費や宣伝費含め、5億円かかったとして興行収入10億円を達成すれば黒字のように思えるが、実際はそうではなかった。10億円のうち60%が劇場に、配給が40%。配給収入が4億円だとしてもさらにそこから配給手数料が20%が引かれるため、手元に残るのは3.2億円ほどで、1.8億円の赤字となってしまう。そこで製作委員会の話へ。製作委員会には配給会社以外にも、テレビ局や出版社、芸能事務所などが含まれ、それらが出資することで各会社の得意分野を発揮しリスクを分散し映画を作り上げている。この仕組みを聞くと映画はうまく進むようにも思えるが、製作委員会を設立するにはデメリットもある。何社も集まると意思決定のスピードが落ちたり、権利や利益が細かく分かれるため投資家を呼び込めないなどの課題が挙げられた。
今回、映画ビジネスを学ぶ中で、映画を作ることはとてつもなく面倒で大変だと改めて実感した。しかし、面倒で大変だからといって辞めようとか嫌いにはなることは無く、この面倒さや大変さを上回る喜びが映画にはあるのだと思い、さらに映画の魅力を感じられた授業となった。